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5日目:クリオネの生態

★クリオネとは★

和名:ハダカカメガイ
学名:クリオネ・リマキナ(Clione Limacina)
発見は1774年くらい。英国の航海報告書の中に記載されている。

名前の意味:
「クリオネ」はギリシャ神話の海の妖精クレイオからとられたそうで、「リマキナ」がどうやら「ナメクジ」という様な意味で、「ナメクジの形をした海の妖精(女神)」という意味だそうです。

種類:
軟体動物・無殻類・翼足類・浮遊性腹足類(?この分類は良くわかりません)
巻貝の一種であり、外殻のない終生プランクトン(終生プランクトン:動物プランクトンの中で、一生を浮遊生活で送るものを言う)

生態:
北極圏や南極圏の寒い海に生息。流氷にくっついてオホーツク海沿岸まで移動してくる。その後、流氷が溶けだしたり流氷が北へ戻っていく段階で海の底へ落ち、動物プランクトンとして、魚たちに補食されてしまう。

成体の体長は1cm~3cm程度。寿命は2~3年と言われる。
翼足を大きく動かす事で移動し浮遊生活を送る。

捕食:
同じ種類の巻貝「ミジンウキマイマイ」(学名:リマキナ・ヘリシナ/Limacina Helicina)のみを捕食し、捕食した餌の栄養をほぼ100%の効率で同化する。半年から一年は飢餓状態で生命を維持できる。

繁殖:
クリオネは両性類なのでオスメスの区別が無い。2匹中どちらかがオスメス一方の役割を果たし、メスになった側の胎内に卵が出来る。約4時間で生殖孔から卵を海中に放出する。一度に産まれる卵は100個から2000個。3~4日で卵からふ化してから「ヴェリジャー期幼生」になりその2週間後に殻を捨て、「多輪型幼生」を経て約半年で「成体」になる。

体:
全体が半透明で、中央に見える紅い部分は内臓器官。頭に見える部分は「口」の役割を果たし、捕食の際にはこの部分が割れ、中から触手が伸び、獲物を押さえつけて食べてしまう。その捕食の際の獰猛さは、クリオネの天使のようなイメージと大きなギャップがある。

視覚は無く、頭(に見える部分)についている触角がセンサーになるらしい。捕食の際には視覚でなく嗅覚で獲物を感知するらしい。

羽に見える部分は「翼足」といい、一秒間に約2回前後する事で水中を浮遊する。翼足の動きを止めると頭から沈む。普段は浮遊しているが、たまに底に沈みじっとしている事もある。

鰓は無く、呼吸は体表面から水中の酸素を取り入れている。餌を食べなくても毎日粘着性の分泌物を排泄する。(私が観察した限りでは背中にある肛門から)。

参考URL
http://www.o-tower.co.jp/towerframe.html
http://www.ohotuku26.or.jp/organization/center/club/sousi.html

  
今日のクリオネ君

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