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9日目:クリオネの飼育方法

クリオネがうちにやって来てから一週間がたちました。この一週間、私の生活はクリオネ一色でした・・・

少し落ち着いたので「クリオネの飼い方」について。クリオネ君は昨日から少し元気が無いようです。今までは容器の中を上から下まで泳いでいたのに、今は泳ぐのも下半分に留まり、頭を下にして休んでいる事が多いです。少し心配です。

クリオネの飼育方法についての詳細は、「オホーツク流氷科学研究所」に教えて頂きました。こちらは、クリオネ関連のサイト等を調べるとよく名称の出てくる、云わばクリオネ研究の権威のようです。そんな研究所の方にご享受頂けたのは有り難い事です。

容器:
1個体に対して約1リットルのガラスの広口容器が適当。(排泄物をスポイトで除去しやすい形)

海水:
どこの海水でも良い。通常は排泄物を取り除く際、その都度新しい海水を補充する。もしくは一週間から10日に一度、新しい海水に取り替えると長生きする。その際に予め冷蔵庫で同じ温度に冷やしておく事。温度は約4度以下。水温が10度以上にならないように注意する。(冷蔵庫内の温度が4度で、水温が約2~3度)

飼育方法:
上記の水温を保てる冷蔵庫内に入れておく。たまに出して5~10分程度観察するのは問題ない。
一日中明るくても特に問題は無いが、自然の海と同じ様に夜は暗くしたほうが良い。

餌を取らなくても毎日粘膜状の排泄物を出し、それが底に沈むので、こまめにスポイトで取り除く。(クリオネは体表面から水中の酸素を吸収するので、粘膜に絡まると酸素が吸収できず死んでしまう事がある)

数個体いる場合、出来るだけ飼育密度を低くする。飼育密度が高いとクリオネのストレスになる。1個体あたり1リットルの海水が目安。

止水状態で飼育するのが適している。クリオネは遊泳力の弱いプランクトンなので、強い水流はクリオネを弱らせる原因になる。

クリオネの動き:
クリオネは翼足を動かす事で浮遊するが、常に浮遊しているわけでは無い。翼足の動きを止め、頭から底に沈み、じっとして休んでいる事もある。たまに翼足を動かす程度。暫くすればまた泳ぎだす。

餌:
これについては、クリオネは「リマキナ」という同じ巻貝の一種しか食べません。一部の情報で「イサザアミ」等を食べるとありますが、私は冷凍のイサザアミをあげてみましたが食べませんでした。リマキナは販売しているところはなく、まず手に入りません。クリオネは餌を取らない「飢餓状態」でも半年から一年は生きるそうです。悲しい事に今現在はそういう飼い方しか無いそうです。

もし餌を与えた場合は海水が劣化する為、餌をあげないときよりも頻繁に綺麗な海水に変える事が必要になるそうです。


このように、飼育方法は非常にシンプル。あまり手がかかりません。ただ、一般での飼育例では長生きさせるのは難しいそうです。一年持てば長いほうだと。私が調べた限りでは、一般の方で半年以上長生きさせた例は今の所聞いていません。

オホーツク流氷科学研究所曰く、手をかけすぎるよりも放っておく位のほうが良いですよ。と。飢餓状態で半年も生きる事が出来るほど、生命力は強いそうです。

東京湾の海水でも問題ないとの事。私は既に伊豆の天然海水を注文していたので、それを使っています。私はさすがに過保護すぎるとは自覚していますが、なにしろクリオネを育てるのは初めてなので、少しでも状態が変わるとやはり心配です。長生きして欲しい・・・

 
今日のクリオネ君

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