142日目:壮絶なクリオネの産卵。力尽きたクララ。
最近飼いはじめたクリオネーゼも沢山見ていらっしゃるかと思うので、あまりグロい写真は載せられないなあ、と思いますが、ぎりぎりの線で、本当のクリオネの生態をお伝えする為にも写真は載せようと思います。本当にネットで検索しても、優雅に泳いでいる以外のクリオネの画像は少ないです
これも昨夜。ぱたぱたとする度に、袋から透明の糸のようなものが出ているようでした。この写真には写っています。そして丸くなって力むたびに卵が出ているのか、袋がむにむにっと膨らんでいました。もうこの袋が出来始めてから5日目です。まだ胎内から卵が出続けているのでしょうか。
そして今朝、というかお昼頃、クララちゃんはバッカルコーン(捕食の際に頭から出てくる6本の触手)のうちの1本が出ていました。頭も閉じて触角も出ているので、しまい忘れたような感じで。
泣けてしまったのは、それでも翼足を動かして懸命に泳ごうとしているのです。他の弱っていたクリオネと違うのは、弱っていた子は身体を動かさずに翼足をぱたぱたとするだけでしたが、クララちゃんは何とか身体を起こそうと、一生懸命翼足に力を入れている様に見えました。きっと袋の中にある卵を出さなければ、という本能なのだと思います。
そして先ほど見ると、バッカルコーンが出きっていました。翼足もほとんど動いてません。でもたまに微かに動いているので、まだ息はあります。
今はバッカルコーンも6本、1センチくらい伸びきって、ほとんど動かない状態です。
これはICUに居た頃の、怪我人とは言え元気だったクララちゃん。
ほんの数日前まで元気に泳いでいた子が、こんなに急激に弱ってしまうのを見ているのは辛かったです。半分くらいに小さくなってしまいました。特にこの子は怪我人から回復した子なので思い入れがあるし、4センチの大型だし、リアルで辛いです。新しい生命の誕生とは言え・・・
クリオネの産卵って、壮絶でした。重いものがあります。
クリオネは生命力が強いので、死んでしまっているように見えても、驚くほどまだ息があったりします。生きているはずが無い状態でもたまに動いたり。
今後の事を考えるとちょっと途方にくれてしまいますが、クララちゃんは最後の最後までしっかりと看取って送り出してあげたいと思います。